今、気がついた。

親友が口癖のように。「銀魂」だの「真撰組」だのとほざいていたのを。

もしかしたら・・・と、連行されているときに思いつくも、

もしかしたらも何も、ココは銀魂の世界なのだろう。





























scanper     -Act.02































「だから、私はその『天人』ってヤツじゃないんですって!」



だからといって、私は銀魂を知っているわけではない。

ただ、親友が銀魂とかいうマンガを好きなだけで。

毎日毎日連呼するもんだから、嫌でも覚えてしまっただけ。



「どっから如何見ても怪しいだろ、何、今時セーラー服なんてコスプレですか?」



煙草をふかしながらそう言う土方に、太刀打ちできるわけでもなく。

・・・ってゆーか、この時代にコスプレなんていう言葉があっていいわけ?

自分の知っている知識を掘り出しても、圧倒的に矛盾した点が多かった。



「・・・よし、もう何も考えない。考えたら終わりだ、よ。」



「おい、ホントに大丈夫か、頭」



呆れたように、憐れんだ様にそう吐き捨てる。

最も、今の私はこの世界にとって「異端」でしかないのだから、仕方ない。



、天人でないんだったら、如何してここにいるんでィ?」



「いきなり呼び捨てか貴様。・・・まぁ、話せば長くなる・・・いや長くならないかも」



「どっちだよ」



目の前にあるお茶で喉を潤すと、ゆっくりと口を開く。











「・・・じゃあ、は、その「部活」に行こうとして橋を渡ったら、ここに来ていた、そういうことか?」



「んー。簡単に言えば、そんな所だな」



「しかも未来から、ねェ・・・」



難しそうに顔をしかめている2人をよそに、お茶をすする

慣れた。この状況に。さっきの「考えるのはよそう」宣言が聞いたのか。



「・・・で、これから如何する?」



一瞬、お茶を溢しそうになった。

顔も強張る感じがした。・・・それに気がついたのか、2人も此方を見ている。



「そっか・・・そうじゃん。私、1人じゃん。・・・・如何しようか」



もともと、高校生になってから1人暮らしを始めたので

不思議と不安は少なかった。

とりあえず、元の世界に戻るまでは何処かに身を置かなくては。

だが、貸部屋を借りるとしても、この世界の常識すら分からない私に如何しろと言うのだ。

一気に、不安が募る。







「じゃあ、屯所に住めばいいじゃねェですか」





鶴の、一声とでも言おうか。

意外にも、助け舟を出したのは沖田だった。

当の本人は微笑むでも無しに、唯、当然のことのようにそう告げた。



「え、いいのか、そんな適当に」



思わずツッコミ気味に答えてしまう。



「総悟、だが屯所は・・・」



「猛獣の牢獄みたいなもんでさァ。しかも真っ盛りな連中ばかり」



どうする、とでも言いたげに目配せする沖田。

視線に気付くと、少し目を伏せて考えた。



ここで断っても、私がちゃんと貸家を探せるかどうかと問われたら、答はNOだ。

だったら普通にここに置かせてもらったほうが良いよな。

だけど・・・猛獣?貞操が危ないのか?

・・・・・・・・・あ。



「大丈夫。私剣道インハイ3位だから!」



「い・・・いんはい?」



「要するに、そんじょそこらの野郎よりは強いってこと。

 ・・・というわけで、出来れはここに置いてください」



軽く会釈をしてそう告げると、沖田も少し安心したような表情になる。





「じゃあ、早速俺は局長に伝えてくる。総悟、を適当な部屋に連れて行ってやれ」



そう言うと、重たそうに腰を上げて立ち去る。



「あ・・・ありがとうございます」



立ち去りがけにそう言うと、土方は「大した事じゃない」と呟いて行った。



「沖田さんも、ありがとうございました」



「いいってことよ。・・・じゃ、部屋に行くかィ」



そう言うと、障子を開けて歩き出す。

後を追うようにも立ち上がり、歩き出した。